ヒノキ精油を練り込み森林浴効果を持たせた繊維製品ふとん、カーテン、衣類、まくらなど
ヒノキは材質が緻密で色調が美しく、加工性がしやすいうえ、シロアリや木材腐朽菌に対する耐久性に優れているという特徴があります。そのため、古くから家屋や神社仏閣などの建築用材として利用されています。家屋の柱や天井板などの建築材、あるいは浴槽としてなじみの深いヒノキの香りは、日本人の生活に最もなじみの深い木材の香りの一つです。
ヒノキ葉やヒノキ材からの抽出油は、カビ類、枯草菌、ブドウ球菌、大腸菌などの細菌類のほか、ヒバ材油と同様に院内感染の原因となるMRSA(メチシリン耐性ブドウ球菌)に対しても抗菌性を持っています。
また、アルファーカジノールという抗菌性成分は、虫歯菌の生育を抑える働きを持っていますが、それがヒノキ埋もれ木の精油には通常のヒノキの十倍以上も含まれています。
ヒノキ材のにおいには鎮静作用、葉のにおいには気分をやわらげる快適性増進作用があります。最近の森林浴ブームがきっかけとなって、ヒノキ精油を用いた室内芳香剤、精油を入れた床板、天井板などの合板、中空の短繊維の中にヒノキ精油を練りこんだ素材からつくられたふとん、衣類などが製造・販売されています。その他、石鹸、入浴剤などのヒノキ精油を配合した日用雑貨品が多く出回っています。
ヒノキ精油にはMRSAなどに対する殺菌作用があるので、殺菌、消毒剤としての今後の利用開発が期待されています。
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